〜甘く、危険な恋〜止まない、愛してる。
「そんなの、どうでもいいでしょ……」
そむけた顔に、
唐突に唇が近づいて、僅かに触れた。
「……ん、やめ…」
「……キスの誘いだよ。ミント味のキャンディー……気づかなかったのか?」
「……気づくわけがないです」
「…そう、意外と鈍感だな?」
口の端で微笑う。
「次に会ったら……と、言っただろう?」
笑い顔が憎たらしくも映り、
「キスするなんて、聞いてません」
憤りを感じながら言い返して、
「……いきなりキスしてくるとか、」
と、その顔を上目に見る。
「……最低です」
「……最低? 俺が?」
フンと鼻の先で笑う。