〜甘く、危険な恋〜止まない、愛してる。

「……お願いだから、もうよして。でなければ、せめてもっと人のいないところに……」

視線を浴びる恥ずかしさから口にすると、

「…ふぅーん。人がいないところにね…」

言ったかと思うと、手を引っ張ってエントランスの死角になるような場所に連れて来られた。

奥まって、壁に挟まれた暗がりで、

「……ここなら、誰もいない」

と、耳元で言う。

「……ちょっと待って。だって、そういうことじゃないから……」

と、顔をうつむける。

「……そういうことじゃない? だったら、どういうことだって言うんだよ……」

指で、うつむいた顔を持ち上げられる。



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