〜甘く、危険な恋〜止まない、愛してる。
「……あのかわいい子、誰だろうと思ってたら、同じ会社の女の子だと知った……」
もう一方の手も、耳のそばに突いて、
「……それで君に、俺のことをどうにかして印象づけたいと思った……」
囁いて、
「……覚えて、忘れないでほしいと感じた……」
耳に唇を付けた。
「……でも、あなたみたいなもてる人が、なんで私になんか……」
「……意味がわからない。俺がもてるのと、君を好きになることには、なんの関係もないだろ?」
正論を言われているのに、なぜだかそれを素直には受け入れづらくて、
「……わからないのは、私の方なのに……」
と、呟く。
「……何がわからない?」
「……あなたが、私を好きになる意味なんてないでしょ?」
と、その顔を見る。