〜甘く、危険な恋〜止まない、愛してる。

「意味なんかが、欲しいのか? 」

唇が寄せられ、再び「んっ…」と口づけられた。

「……一目惚れをしたんだ。電車の中で、見かけた君に。意味なんて、初めからない」

有無を言わせないような強い想いで追い立てられるのを感じる。

「……君は、どうなんだ?」

こんなにも急で、熱く駆られる激情になんか、どう応えればいいのかもわからない。

「……好きじゃないのか?」

「……だって、急すぎて……」

壁から片方の手をはずしたと思ったら、

「……落ちろよ」

突然に、腰をグッと片手で引かれ抱き締められた。



< 29 / 40 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop