〜甘く、危険な恋〜止まない、愛してる。
「もう…」
どうして、いつもこうなんだろうと思う。
こちらの気持ちはおかまいなしにキスなんかしてきて……。それも、こんなところで……。
ため息が漏れて、階段を重たい足取りで上がる。
自分の席に座って、ぼーっとパソコンの画面を眺めていたら、
「…斉木さん、何ぼんやりしてるんですか? また、重成さんのことでも考えてるんですか?」
西嶋君に訊かれて、
「…え、ああ…違うから……」
赤くなる頬を手で覆う。
「見え見えですよ。そんなに赤くなって……斉木さんまで好きになっちゃうなんて、どんだけイイ男なんだか…あのイケシゲって奴」
皮肉混じりにも笑う。