おはよう、きみが好きです
「こんな寂しそうな顔見せられちゃうとね、ほっとけないし。泣かせるんじゃないわよ、難波くん」
三枝さん……。
あたし、顔に出ちゃってたんだ。
そう、きっと寂しかったの……。
環奈ちゃんと仲良くしてる八雲を見ることが。
それに、三枝さんは気づいてくれてた。
正義感が強くて、しっかり者の委員長。
そんな三枝さんに胸がジンとした。
「委員長、マジありがとう」
「ありがとう、三枝さん!」
ふたりでお礼を言うと、三枝さんは笑って環奈ちゃんの所へと向かった。
「窓側座れ、泪」
「あ、うん……」
あたしは通路側から窓側の席へと移ると、八雲が隣にドカッと座る。
「……泪、和輝と何話してたんだ?」
「え?別に、大した話じゃ……」
あれ、なんか八雲ピリピリしてる……?
でも本当に、今日のウォーク・ラリーの話をしてただけなんだけど……。