おはよう、きみが好きです



「八雲、本当にあたしのこと好きなの?」

「なんだよそれ……好きじゃなきゃ、付き合うわけねーし」


分かってる、特別にしてくれてること。

大切に守ってくれてることも。


だからこれは……嫉妬だ。

好きになったら、底なしの穴に落ちてくみたいにどんどん八雲が欲しいって欲張りになる。



「彼女のくせに、俺のことが信じらんねーのかよ?」

「彼女になったからって、八雲の考えてることが全部分かるわけじゃない!」


可愛くない、好きな人にはこんな姿見られたくないのに……。

我慢出来ずに出てしまった言葉。



「察しろよ!俺がアンタを好きなのくらい分かるだろ!?」

「あんなの見せられて分かるか!!このチャラ男、大嫌いっ!」


バスの中で、周りの目も気にせずに喧嘩してしまった。

でも、騒がしいせいか気づいてたのは、同じ班のみんなだけ。


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