おはよう、きみが好きです
保健室の眠り姫
翌日、あたしはお兄ちゃんに学校まで送ってもらうと、約束を果たすため、難波くんの下駄箱を探した。
「難波 八雲……あ、あった!」
すぐに難波 八雲のネームがついた下駄箱を発見できた。
そこまでは良かったんだけど……。
難波くんの下駄箱に手をかけた瞬間だった。
周りの視線が……突き刺さる、突き刺さる。
「ちょっと、あの子誰??」
「あれ、八雲くんの下駄箱じゃない??またラブレターとかかな?」
うわぁ……忘れてた、この人モテるんだった。
下駄箱なんて開けたら最後、女子に殺されるかも。
「ど、どうしよう……」
「あの、その下駄箱に何か用かな?」
「え……」
声をかけられて振り返ると、そこには、女の人みたいに綺麗な顔立ちで、口元にホクロのある男子がいた。
え、なにこの色気ダダ漏れのイケメンは。
うちの学校って、顔整った人多いんだなぁ……。