おはよう、きみが好きです
「青い顔して立ってたから、なにか困ってるのかなって思ったんだけど……違かった?」
「いえ!た、助けて欲しかったです!」
それに、なんて物腰の優しいことっ。
笑顔もキラキラしてて、王子様みたいだぁ。
「神崎さんの助けになれそうかな?」
「あ、はいっ、それはもちろ……え、神崎さん??」
え、この人あたしの名前知ってるの??
高校一年生から、まともに授業なんて出れなかったのに、あたしのこと知ってる人がいるなんて……。
「驚愕です……目玉飛び出そう」
「ハハッ、面白いね、神崎さんって。俺は紫藤 雪人(しどう ゆきと)って言うんだ。一応、神崎さんと同じクラスだよ」
まさか、同じクラスだったとは……。
正直、あたしは今のクラスの人の名前と顔が一致しない。
難波くんが有名だったから知ってただけで……。
それ以外はみんなパーだ。