おはよう、きみが好きです
「で、何があったの」
「え……俺のこと、幻滅しねーの?」
「なんで?理由があったんでしょ」
幸人……。
俺のこと、信じてくれるのか。
やっぱり、すげーな親友って。
絶対に俺が悪者になったっておかしくないのに。
「泪の秘密をバラされたくなかったら、10秒ジッとしてろって脅されてさ……」
「へぇ、女豹の噂はダテじゃないね」
そういえば、橋本って、そんな威名あったな。
でも、たったひとりを好きになった俺には、どんな女の子の視線も、独占したいとは思わない。
見つめたいと思うのも、触れたいと思うのも泪だけだ。
「あはは……まぁな。そんで、その隙にキスされた」
「うん」
「そのタイミングで泪に見られた」
「あー……ご愁傷さま」
あまり表情を崩さない幸人でさえ、苦笑いを浮かべてる。
マジでやばいって、このままじゃ。
俺、どうすればいいんだろ……。