おはよう、きみが好きです
「え、ジメジメ……?」
おい、なんだジメジメって。
褒められてないことだけは分かるけど。
「おい和樹、なんだよジメジメって!!」
「言葉の通りだわ!!守るって決めたなら、キモイって引かれるくらい全力でそばにいろ!」
「きょ、極端なヤツだな……」
でも、和樹と俺はタイプが似てる。
幸人が石橋叩いて進むタイプなら……。
俺達は難しいことは考えても分からないし、とりあえず突っ込んでみるタイプだ。
「あのなぁ、俺だって神崎さんのこと気になってたんだかんな!」
「和樹……」
「それでも、横からかっさらおうとか思わなかったのは……神崎さんには八雲しかいなかったからだ!」
そうだ、これを機に、俺達の仲を邪魔することだって出来た。
だけど和樹は、こうして俺の相談に乗ってくれる。
いや、和樹がそういう卑怯な事出来ないのは、この学年に上がって、話していくうちにすぐに分かった。