おはよう、きみが好きです



「え、ジメジメ……?」


おい、なんだジメジメって。

褒められてないことだけは分かるけど。



「おい和樹、なんだよジメジメって!!」


「言葉の通りだわ!!守るって決めたなら、キモイって引かれるくらい全力でそばにいろ!」


「きょ、極端なヤツだな……」



でも、和樹と俺はタイプが似てる。

幸人が石橋叩いて進むタイプなら……。

俺達は難しいことは考えても分からないし、とりあえず突っ込んでみるタイプだ。


「あのなぁ、俺だって神崎さんのこと気になってたんだかんな!」


「和樹……」


「それでも、横からかっさらおうとか思わなかったのは……神崎さんには八雲しかいなかったからだ!」


そうだ、これを機に、俺達の仲を邪魔することだって出来た。

だけど和樹は、こうして俺の相談に乗ってくれる。

いや、和樹がそういう卑怯な事出来ないのは、この学年に上がって、話していくうちにすぐに分かった。



< 218 / 259 >

この作品をシェア

pagetop