おはよう、きみが好きです
「つか、起きんの遅すぎだっつの!!」
「え、わぁっ!?」
ワシャワシャと、髪を掻き回される。
寝起きの女の子になんてことをするんだっ。
「や、やめろーっ」
「やだね、やめねーし!つか、女の子がやめろとか言うな」
だって、八雲がひどいことするからっ。
って、あたしは可愛い言葉とか使えないの!
あ、でも今度、環奈に女の子のモテ仕草でも教えてもらおうかな……なんて。
そ、そりゃあ好きな人には可愛いって言われたいし。
「そこは可愛く……やめて八雲っ、かっこ、ハートで……」
「キモイ!!」
「は!?彼氏に向かってキモイってなんだよ、許さん!」
「ぎゃーっ!お、重いっ」
八雲があたしの寝てるベッドに倒れてきて、そのままふたり、じゃれ合った。
それに抵抗しようとして腕を上げると、腕と肩がズキリと鈍く痛む。
そういえばあたし、全身打撲してたんだった……。