おはよう、きみが好きです
「そうなんだよーっ、寝不足になったら八雲のせいだかんね!」
『明らか自分のせいだろ!』
「そうだ、八雲こそ『初恋マカロン』読んだ??」
あれ、たった5刊なんだけど、じっくり読めば結構時間かかるんだよね。
『……それで思い出した、アンタ、今すぐそこに正座しろ』
「へ、正座?な、何でよ!」
あたし、何も悪いことしてないのに。
それとも、何か反省しなきゃいけないことでもあったっけ??
『そんなん、よーく自分の胸に手を当てて考えろ!』
「えー??」
とりあえず、言われた通りに胸に手を当ててみる。
大好きな少女漫画を貸してあげるなんて、感謝して欲しいくらいだし……。
『あのなぁ、アンタが俺の下駄箱に少女漫画突っ込んだせいで、変な目で見られただろ!!』
「えー、でも面白かったでしょ?」
『……ま、まぁまだ4刊目だけど、それなりに面白い……けどなぁ、そういうことじゃなくて……』
「付箋も見た!?ところどころ、八雲に絶対に見てほしいところ、ピックアップしておいたの!」
ベスト胸キュン、エピソードのところ!
八雲も絶対、ドキドキすると思うんだよね。
今すぐ恋したくなること間違いなしっ。