おはよう、きみが好きです
『お、おう……アンタ、あぁいうのがイイんだ?』
「憧れでしょ、あたしもあんな恋したいなぁーって。一途に思われるとか、幸せだよ」
『そーゆーもん?俺、男だから分かんねぇーけどさ、勉強になったわ』
「勉強って……ぶふっ、真面目か!!」
『真面目言うな、参考だよ、あくまで参考!』
ますます、難波 八雲っていう人が分からない。
チャラ男で、適当男だっていう勝手なイメージは、八雲と話すごとに変わっていく。
楽しんでほしいのに自分の恋愛スキル磨こうとしてるとことか……。
もっともっと、八雲のことを知れたらいいな。
『お前と話してると、ときどきお笑いやってんのかと思うわ』
「なら、あたしがツッコミかー」
『は!?明らか泪がボケだろ!』
なんですって??
あたしのどこがボケてるって言うんだ。
八雲ってば、本当に失礼だなぁ。
『でも、お望みとあらば、やりましょうか?後ろからハグ』
「はぁ!?あれは、泣いてる時限定で……」
『なら、泣けって』
「……電話、切らせていただきます!」
『ぶっ!!』
すると、なぜか八雲が吹き出した。
こっちは、本気でからかわれてムカムカしてるのに!
このチャラ男めって、蹴り飛ばしたい。