おはよう、きみが好きです
「なに笑ってるの??」
『いや、俺が素直になったら、アンタ絶対そう言うんだろーなって』
素直に……なったら?
なにそれ、まるで本音だった……みたいな言い方。
そんな、誰にでも言ってるくせに。
『その通りになって、なんか可笑しくって。泪のこと、どんなヤツだろーって、俺、勝手に想像しててさ』
なのに、胸がドキドキうるさいくらいに鳴ってる。
電話越しに八雲に伝わってしまわないか不安になるくらいに。
「もー、勝手な想像しないでよね!……でも、参考までに、あたしの八雲のイメージってどんなの?」
八雲からどう思われてるのかが気になる。
こんな気持ちになるのは、どうしてかな?
『ん?そーだな……強気で、たまに毒舌で……』
「ふーん、よく分かりました、八雲はあたしを怒らせたいんだね」
『おい、最後まで聞けよ!』
「やだよ、結局悪口コースじゃん!」
もっと、ここは可愛いところもあるなぁ、とかさ!
そーいうの期待してたのに。
あたしが八雲にズサッと刺さる言い方をするのは、8割がた八雲のチャラさが悪いんだからね。