おはよう、きみが好きです
『いーや、俺は好きだよ、そーいうの』
「っ……べ、別に八雲に好かれてもなぁー」
恥ずかしさについ誤魔化したけど……。
そっか、八雲はそれでもいいって言ってくれるんだ。
なんでかな、それが嬉しくて小躍りしそうっ。
そんな馬鹿な事を考えながら、平静を装う。
『素直じゃねーの、照れてるくせに』
な、なんで分かったんだ!?
電話越しに八雲が笑ってるのが分かる。
くそぉ……顔は見えないけど、ニヤニヤしてるに違いない!!
「八雲の妄想ですー!わぁ、恥ずかしいっ!よっ、自意識過剰!!」
『おい……何がよっ、だよ!!』
「ふーんだ、八雲が悪いっ、反省しなさい!!あ、そこで土下座してくれてもいいよ」
『なんでだよ!!って、はぁ……なんか、アンタと話してると、常に叫んでる気がする……』
それは、確かにそうかもしれない……。
なんなんだ、このノリツッコミの嵐は……。
「じゃあ、お笑いコンビでも組んじゃう?」
『まじかー、俺ツッコミきれるかな、アンタのボケに』
「だーかーら!あたしがツッコミだって言ってるのにっ」
この会話もまた、リターンしそう。
でも、八雲とは会話が尽きないし、話したい事ばっかり溢れてきて止まらない。