おはよう、きみが好きです



『いーや、俺は好きだよ、そーいうの』


「っ……べ、別に八雲に好かれてもなぁー」



恥ずかしさについ誤魔化したけど……。

そっか、八雲はそれでもいいって言ってくれるんだ。

なんでかな、それが嬉しくて小躍りしそうっ。

そんな馬鹿な事を考えながら、平静を装う。



『素直じゃねーの、照れてるくせに』



な、なんで分かったんだ!?

電話越しに八雲が笑ってるのが分かる。

くそぉ……顔は見えないけど、ニヤニヤしてるに違いない!!



「八雲の妄想ですー!わぁ、恥ずかしいっ!よっ、自意識過剰!!」


『おい……何がよっ、だよ!!』


「ふーんだ、八雲が悪いっ、反省しなさい!!あ、そこで土下座してくれてもいいよ」


『なんでだよ!!って、はぁ……なんか、アンタと話してると、常に叫んでる気がする……』


それは、確かにそうかもしれない……。

なんなんだ、このノリツッコミの嵐は……。



「じゃあ、お笑いコンビでも組んじゃう?」


『まじかー、俺ツッコミきれるかな、アンタのボケに』


「だーかーら!あたしがツッコミだって言ってるのにっ」



この会話もまた、リターンしそう。

でも、八雲とは会話が尽きないし、話したい事ばっかり溢れてきて止まらない。


< 47 / 259 >

この作品をシェア

pagetop