おはよう、きみが好きです
『え、つーことは泪も同じこと……。そっか、マジ気が合うな、俺ら』
「認めたくないけど、マ、マジだ」
『おいコラ、ここは嬉しい!で良いだろーが』
いや、本当は嬉しいよ。
だけど、恥ずかしくて強がっちゃうのは許して。
こんな気持ちになるの、初めてなんだから。
「あの……」
会いたい、あたし……八雲に会って話したい。
どんな風に笑うのか、あたしの名前を呼ぶ時、どんな顔をするのかなーとか、考え出したらキリがない。
「あの、明日会えないかな!?」
『あのさ、明日会えねーかな?』
同時に、声が重なる。
しかも、お互い伝えようと思った事までリンクしてて……。
『ハハッ、俺らすげーな!』
「あははっ、双子並みのシンクロ率だね!」
つい、吹き出して笑ってしまった。
あたしとは違ってモテモテで、みんなの憧れの八雲。
対極にいるような人なのに、不思議なくらい波長が合って、ありのままの自分でいられる……。
本当に……不思議な人。