おはよう、きみが好きです



『嘘下手だな……声震えてる』



どうして……そんな断言できるの?

どうして、あたしが泣いてるって気づいちゃうかな。

とにかく、泣いてること誤魔化さないと……。



「っ……嘘じゃないもん、八雲の勘違いじゃ……」


『勘違いなんかじゃねーって、隠すな泪』


それが、我慢の限界だった。

タガが外れたみたいにブワッと涙が溢れる。


「ごめんっ……本当にっ、約束守りたかったのにっ……あたし、守れなくてっ」


『そんなこと……気にしなくていい。また、いつでも会えるだろ?』


約束破ったこと、怒ってないの?

きっと、保健室に行ってあたしのことを探してくれてたはずなのに……。

その優しさに、じわりと心救われる。


「でも……」


でも本当に、八雲に会えるのかな……。

会いたいのに、体が言うことを聞かないんだ。


『泪……俺は、何度約束して、何度破られても……同じことを言うからな』


え……。

八雲は、あたしが不安に思ってることをその一言で和らげてくれた。



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