おはよう、きみが好きです



「ば、バカなにすんのっ!」



気持ちも無いのにこんなことするの!?

ドキドキして死にそう。



「なにって……泪に俺を意識してほしかったからな。大成功って、わけだ」


「大成功??」



なんで、そんなこと分かるの。

あたし、まだ何も言ってな……。



「そんな赤い顔見せられたらな」



あたしの思考を、八雲かぶち切る。

赤い顔って……バカ、これは八雲のせいだし!

火照る顔を両手で押さえると、その手を八雲に握られた。



「初めてだったのに……」


「え、初めて……?」



このキスが意味が無かったとしたら、結構辛い。

いや、かなりショック……。



というか、初めてって言ったらすごく八雲驚いてるんだけど、もしかして……重かった?

ねぇ八雲、何か言ってよ、お願い。

黙り込んでる八雲に不安になっていると……。


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