だってわたしは先生だから。
きゅん…?
きゅんーー??
はじめての経験に胸がドキドキするけど
気づかないふりをして
わたしは話を続けた。
時間はあっという間にすぎて
「みんなー
そろそろ動いてくださいー」
微チャラ男の声で
みんなが次の席にと動き始めた。
もう少し話していたかったけど
人気の高崎さんを
わたしがずっと占領するわけにもいかなくて、
「ありがとうございました。」
と頭を下げてから
わたしは次の席に移動した。
わたしが退いた席は
一瞬で次の女の子が座り
高崎さんは
こんにちはー
と挨拶していた。
わたしに話しかけていたのと
まったく同じ調子で
その子にも話しかけていたから
なんとなく、残念な気がした。
なんでかはわからないけど。