だってわたしは先生だから。
「ええー!!!!
高崎さんにキスされたぁ!?!?」
友香が電話口で叫んだ。
きーーん、と耳に友香の声が響く。
「耳痛い…。」
今日の合コンの収穫を心配して
友香が電話をかけてきていた。
わたしたちはかれこれ
1時間はこうして喋っている。
「ごめんごめん。
でもさーもうそれ
絶対志穂のこと好きじゃん!高崎さん!
まず、あたしLINEなんて聞かれなかったよ?」
「えっ!
そうなの?」
「うん
多分ほかの女の子にも聞いてないと思う。
高崎さんにLINE聞くの忘れたーって
彼が帰ったあと泣いてる子いたし。」
ええ〜〜
高崎さん、なんでわたしだけ……?
「高崎さん、
遊び人とかには見えなかったし!
やったじゃん、志穂ー!!
進展あったらおしえてよー!!」
し、進展て……
「う、うん。
まあ一応、報告する。」
「よろー!
てかさーあたしの話も聞いてよ!
あの江口くん!!!」
友香は微チャラ男、
江口くんが気になるらしい。
そのあとはずっと、
江口くんと友香の将来(妄想)
を延々と聞かされた。