だってわたしは先生だから。
「それで突然なんですが、
来年から2年の担任をしてみませんか?」
本当に突然の教頭先生の言葉に
あやうく湯のみを落としそうになる。
「えっ!でも…」
わたしの学校は
毎年、担任の発表が新しくされる。
が、
たいていは前年受け持った学年を
同じ先生が次の年も受け持つ。
進路のことや、部活の顧問の割り振りなど
その方がスムーズにいくのだ。
「今の1年を担当してる原田先生が妊娠なさっててね。
来年はちょっと無理そうなんですよ。」
な、なるほど…
英語科教師として
わたしは2.3年を担当しているから
今の1年は全く未知の生徒たち。
だから、わたしは彼らにとって
メドゥーサでもなんでもない
はず。
ということは、
''みんなの人気者、当麻先生''
も夢ではないはずーー!