ソウル・メイト
「国枝さん」
「は、はぃ?」
「腹が痛み始めたのはいつから?」
「えっと・・昨日。お花見に行く前くらいから自覚し始めました」
「あぁそう」
「でも、ずっと痛むわけじゃないし。そんなにひどい痛みでもないから・・・」
「うん」と言った安藤先生は、私をしっかり見ながら何度か頷いた。
それでも私の中に芽生えた不安は、なかなか消えないどころか、膨らむ一方だ。
そんな私に追いうちをかけるように、安藤先生は「虫垂炎の可能性がある」と言った。
「病院に行きましょう。CTで診てもらった方がいい」
「えっ?でも、ここも病院じゃ・・」
「うちにはCTがないんだ」と私に言った安藤先生は、受付に向かって「乙部さん!」と大声で呼んだ。
「はーいっ!・・・あら。国枝さん?」
「救急車呼んでください」
「症状は」
「急性虫垂炎の可能性あり。CT検査要」
「分かりました」
急な展開についていけない私は、病院らしきところへ電話をかけている先生と、受付へ走っていった乙部さんを、交互に見ることしかできない。
座ってはいるものの、私は内心、かなりビクついていた。
「は、はぃ?」
「腹が痛み始めたのはいつから?」
「えっと・・昨日。お花見に行く前くらいから自覚し始めました」
「あぁそう」
「でも、ずっと痛むわけじゃないし。そんなにひどい痛みでもないから・・・」
「うん」と言った安藤先生は、私をしっかり見ながら何度か頷いた。
それでも私の中に芽生えた不安は、なかなか消えないどころか、膨らむ一方だ。
そんな私に追いうちをかけるように、安藤先生は「虫垂炎の可能性がある」と言った。
「病院に行きましょう。CTで診てもらった方がいい」
「えっ?でも、ここも病院じゃ・・」
「うちにはCTがないんだ」と私に言った安藤先生は、受付に向かって「乙部さん!」と大声で呼んだ。
「はーいっ!・・・あら。国枝さん?」
「救急車呼んでください」
「症状は」
「急性虫垂炎の可能性あり。CT検査要」
「分かりました」
急な展開についていけない私は、病院らしきところへ電話をかけている先生と、受付へ走っていった乙部さんを、交互に見ることしかできない。
座ってはいるものの、私は内心、かなりビクついていた。