ソウル・メイト
私がローン返済のために、週末外に出て仕事をしている間、あの人はいつも千鶴を連れて、あの女の家へ行っていた?
毎回、あの女の家へ行かなくても、あの女と会っていたことは確かだ。
おそらく、あの女と話し、一緒に出かけて、タバコを吸って・・・。
あの女と週末だけ「家族」になって、千鶴にはあの女のことをママに言うなと硬く口止めをして、私を騙していた。

これは突然起こったことのように見えるけれど、結局のところ、今までの小さなすれ違いの積もり積もった結果が、急に表立っただけ。
「千鶴のため」にも別れない方がいいなんて、そんなこと思わない。
すでに離れてしまった気持ちを、再び近づける努力をする気なんてないから。私も、あの人も。
だから別れることに異存はない。

でも・・・これからずっと千鶴と離れ離れになるなんて、想像もしてなかった―――。

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