ソウル・メイト
どうした
安藤先生はとても気さくで、優しくて、人望の厚い人だ。
お花見に来ている子どもたちと一緒に遊んだり、同年代の大人たちの誰とでも、話を合わせることができる。

そして安藤先生は、私以外の他の人たちと話しているときも、関西弁がよく出ていた。
つまり先生は、誰が話相手でもリラックスしているということか。
もしかして、私だけが特別?なんて思った自分がバカみたいだ。
失望した。先生にではなく、ヘンに浮かれていた私自身に。

そう思ったら、おなかがまた疼くように痛み始めたので、私は帰ることにした。
千鶴も友だちとたくさん遊べて満足したのか、私が「帰るよ」と言っても、「まだいたい」と駄々をこねることもせず、素直に言うことを聞いてくれた。

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