ソウル・メイト
「もう帰るんですか」
「はい。今日はどうもありがとうございました」
「いやぁ。こちらこそ、あんな美味いメシ食べれて、俺、ホンマ幸せでした」
「そんな・・明日、先生のお宅のお掃除があるので、その時にタッパーは持って帰ります」
「色々すみません。おおきに」
「それじゃあ」
「また明日」
「またね。ひげクマせんせい!」
「おう。また会おうな、千鶴ちゃん」
「こんどは、ママがつくったオムライスたべてね。せかいでいちばんおいしいから」
「そうかぁ。そりゃ食べてみたいなぁ」
「千鶴っ!そんなこと言わないの。もう本当にすみません先生・・・」
「いやいや」なんて言いながら、ニコニコしている安藤先生は、それしか言いようがないと思う。

ますます気まずくなったと思った私は、千鶴の手を引っ張るように歩きながら、早々にその場を退散した。

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