マ王の花嫁 
アイザックがスパートをかけてくれたおかげか。
それからすぐに、私のデッサンは終わった。
これでもう、ライオネル王の視線に絡め取られる事はないと、緊張しつつも安堵していたのに・・・。

今度は私の隣に立っているし!

王は私をいたぶりたくて、私の肩に“さりげなく”手を置いたに違いない!
アイザックは「ノンノンッ!」どころか、「ベリーグーッ!」なんて言うし・・・。
あぁ、王の大きな手から・・いや、全身から、熱を感じる。
まるで昨夜と同じ・・・。

「どうした、マイ・クイーン」
「ひっ」
「おまえの体から緊張が伝わってくるぞ」
「そ、そう、ですか?」

< 101 / 400 >

この作品をシェア

pagetop