マ王の花嫁 
一応、精一杯虚勢を張ってみたものの、実際よく眠れていないことは、ライオネル王にはお見通しのようだ。
相変わらずハンサムで、その逞しい全身から清々しい雰囲気を放っている王と、どことなく干からびている雰囲気を発する私は、対極に位置しているわよね・・・。

「ライオネル様はよく眠れたようですね」
「ああ。時間はかかったが、昨夜は邪魔も入ることなくじっくりと“仕事”に取り組めたからな。おかげで気分爽快だ」

王の言い方は、どことなく含みがあるように響いた。

“邪魔も入ることなく、じっくり取り組めた仕事”って・・・。
しかも、“時間はかかる”けど、“気分爽快”になる“仕事”と言えば、やはり・・・。

昨夜私たちは、別々に眠ったし。
性欲を発散させることは、王にとっては“仕事”の一つ・・・かもしれないし。
きっと王は、側室に行って・・・。

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