マ王の花嫁
「貴女様がミス・メリッサ・ランバートでございますか?」
「そうですが。私に何の御用でしょうか」
「今すぐ貴女様を王宮へ連れて来るようにと、フローリアン・ドレンテルト王から命を受けて、こちらに参った次第でございます」
「・・・はい?やっぱり私、ですか?」
「ドゥクラ隊長も御同行いただくように、とのことでございます」
「え?“隊長”って・・・」
「ワシはもう隊長ではない」とフィリップは言うと、スクッと立ち上がった。
「だが、フローリアン王直々のお呼びとあれば、断るわけにもいかんのう。メリッサや」
「は、い?」
「王宮へ行くぞ」
「で、でも、わたし・・・」
「古巣にちょこっと顔を出すだけじゃ」とフィリップは言うと、ため息を一つついた。
「ワシも王には一言物を申しておきたいからな」
「フィリップ・・」
「案ずるな。おまえには何人たりとも手出しをさせん」と私の近くで囁いたフィリップからは、なぜか病の気を微塵も感じることができなかった。
「そうですが。私に何の御用でしょうか」
「今すぐ貴女様を王宮へ連れて来るようにと、フローリアン・ドレンテルト王から命を受けて、こちらに参った次第でございます」
「・・・はい?やっぱり私、ですか?」
「ドゥクラ隊長も御同行いただくように、とのことでございます」
「え?“隊長”って・・・」
「ワシはもう隊長ではない」とフィリップは言うと、スクッと立ち上がった。
「だが、フローリアン王直々のお呼びとあれば、断るわけにもいかんのう。メリッサや」
「は、い?」
「王宮へ行くぞ」
「で、でも、わたし・・・」
「古巣にちょこっと顔を出すだけじゃ」とフィリップは言うと、ため息を一つついた。
「ワシも王には一言物を申しておきたいからな」
「フィリップ・・」
「案ずるな。おまえには何人たりとも手出しをさせん」と私の近くで囁いたフィリップからは、なぜか病の気を微塵も感じることができなかった。