マ王の花嫁 
「あぁ、その事ですか」
「ライオネル様からは、あなたに聞けと言われました」
「そうですか。別に隠すことじゃあないし。では、ちょっと話を遡らせて。ライオネルと僕は同い年で、幼少の頃から友として、共に遊び、共に学んだ間柄で・・」
「えっ!?ということは、エイリークって・・王と同じ30歳なの!?」

素直に驚く私を見たエイリークは、クスクス笑いながら、「その反応、よくされる」と言った。

「僕はいっつも実年齢より若く見られるんだよねぇ。王妃様より年下だと思いましたか?」
「いえいえ!ちょっと・・・ライオネル様と同い年、と言う事に驚いて。でも、お二人とも、実年齢以上に威厳がありますから。結局同い年と聞いて納得と言うか、お似合いと言うか・・・」

自分でも何を言っているのか分からない状態になってしまいつつ、「エイリークは幼少の頃のライオネル王の事も知っているんだ」と、頭の片隅で思っている自分がいた。

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