マ王の花嫁 
馬車に揺られること2時間強で王宮に着くと、私たちはすぐ、王が待っているという広間へ通された。

玉座に座っているドレンテルト王と、娘のジョセフィーヌ姫には、初めてお会いしたけれど、二人からは尊大な雰囲気が漂っていて・・・笑っていても目が笑ってないような、そんな感じだ。

「久しぶりだな、フィリップ」
「ドレンテルト王」
「その娘が例のアレか」
「“アレ”ではなく、メリッサという名前があります」
「そうだったな」とドレンテルト王は言うと、ハッハッハッと笑った。

なんか・・・この場がだんだん白けていっているような気が・・・。

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