マ王の花嫁 
「おまえはすでに、ロドムーンの民であり、この国の王妃でもある。統治者である俺に、率直な意見を聞かせてほしい」
「いやでも・・」
「もちろん、おまえは王妃になり立てだし、ロドムーンに嫁いで間もない故、この国の事情はあまり知らないだろう。今の討論を聞いた範囲でしか事情は分からんはずだ。その上でおまえがどう思ったか、聞かせてほしい」
「う・・・で、は・・ウィンチェスター卿」
「はっ。王妃様」
「貴方は今、どれくらいの土地をお持ちなのでしょうか」
「そうですね・・1万㎡ほど」
「そこに、何でしたっけ。稲?というものを植えているんですよね?」
「そうです。稲は大体3年おきに不作になりやすいと言われています。ここ3年は豊作だった上、来年はヤバいと、占術師にも言われまして、はい。ですので今税を上げられても、支払いが・・・」

< 152 / 400 >

この作品をシェア

pagetop