マ王の花嫁 
あの。
これは笑い話ではないのですが・・・。

「ディア」
「・・・何ですか」
「おまえとの戯れは非常に楽しい」
「・・・もう寝ます」
「そうか。俺はもうひと“仕事”してから寝るとしよう」

・・・ちょっとライオネル王。
あなたは今、何気に「仕事」を強調して言ったわよね?
まったくこの人は・・・!

「そうですか。せいぜいお楽しみくださいませ」
「せいぜいと言わず、何事も存分に楽しむのが俺のモットーだ」
「あぁそうですかっ!じゃあおやすみなさいっ!」

私は一瞬だけドアノブを握っている手に力をこめると、サッと手を離した。
それなのに、なぜか扉に両手と額をくっつけて・・・ライオネル王の部屋の方を見ているし。

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