マ王の花嫁 
17
「・・・クイーン。ディア」
「ん・・・・・?あぁすみませんっ!」

あぁ何て事!
よりによって、ライオネル王の腕に寄りかかって・・しかも、自分から逞しい腕を組んで、眠ってしまった・・・!!

私はパッとライオネル王から遠のくように離れると、再び「すみません!」と謝った。

「構わん。むしろおまえが熟睡しているところを起こすのは忍びなかったが、ガンザに着いたのでな」
「あ・・・そぅ、ですか」

確かに、夢も見ず・・もしかしたら見たのかもしれないけど、夢を見た事すら覚えてない程ぐっすりと眠る事ができたのは、この人のおかげかもしれない。
何となくだけど、守られているような、そんな気がしたから、たとえ短い時間でも、安心して熟睡できたのかしら・・・。

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