マ王の花嫁 
「深くて大きなお鍋、ありますか?今から洗濯をするので」
「じゃあこれを」
「ありがとう。それからクールーはある?」
「もちろんですとも」
「これを持っていない家庭なんてないでしょ」
「そうね・・・・・これで良し、と。この子のオムツも洗いましょうか?」
「え!で、でも・・・」
「ついでだから遠慮しないで」と私は言うと、布オムツを取ってクールーをふりかけ、ゴシゴシとこすった。

すると、あっという間に汚れが落ちていく。
横で見ていたライオネル王は、「ほぉ。これはすごいな」と言った。
素直に感心している様子から察するに、知らないようだ。
まぁ、王族であるライオネル様は、自ら洗濯をした事や、洗濯をしている所を見たのは、恐らく一度もないだろうから・・・。

< 180 / 400 >

この作品をシェア

pagetop