マ王の花嫁 
と私が“弁明”したからか。
それとも、初めて見る洗濯の光景が、ライオネル王の好奇心を刺激したのか。
ただいま私は、桶に入れた水で冷ました洗濯物を絞って干す作業を、王と一緒にしているところだ。

「こうか?」
「あぁ!そんなに力を入れると、布地が破れてしまいますよ!」
「成程・・・」
「貴方の場合、私とは逆に、どれくらい力を抑えるかという加減が難しいようですね」
「そうだな」
「ダメッ!」
「今度は何だ」
「絞った後はしわを伸ばすように何度かはたくんです。その方が早く乾くし、あまりアイロンをかける必要もないでしょう?」

私の説明を聞きながら、実際にはたいて干すところを見たライオネル王は、ギュウギュウに絞って広げたオムツをパンパンとはたくと、私の横に並び、干し始めた。
屈強で大柄な体躯をした王がオムツを干す姿は、なかなか・・・興味深い。
他の女性たちは、年齢を問わず、とてもウットリとした表情で、王に見入っている。

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