マ王の花嫁
・・・今夜も寝室は別だと言われた。
それは別に構わない!
だって、公爵の家、じゃなくて「館」はとても広いから、部屋もたくさんあるし。
それに、私たちが別々の部屋で寝ていると公爵夫妻とパトリシアに知られたところで、私たちの仲が良くないといった噂を流されても別に・・・公爵夫妻はそういう事をしないと思うけど・・・。
それがライオネル王にとって―――私にとっても―――不利な事というか、弱味なるとは思えないし。
でもまさか、他人の家にいる時まで、寝室は別だなんて・・・。
「“おまえの疑惑が晴れるまでは”を、忠実に実行しているということね。いいけど。それより仕事って、やっぱり・・“仕事”・・かしら・・・」
肩のあたりで櫛を止めた私は、それを鏡台の上に置いた。
コトンという音が、私以外に誰もいない部屋に静かに響く。
それは別に構わない!
だって、公爵の家、じゃなくて「館」はとても広いから、部屋もたくさんあるし。
それに、私たちが別々の部屋で寝ていると公爵夫妻とパトリシアに知られたところで、私たちの仲が良くないといった噂を流されても別に・・・公爵夫妻はそういう事をしないと思うけど・・・。
それがライオネル王にとって―――私にとっても―――不利な事というか、弱味なるとは思えないし。
でもまさか、他人の家にいる時まで、寝室は別だなんて・・・。
「“おまえの疑惑が晴れるまでは”を、忠実に実行しているということね。いいけど。それより仕事って、やっぱり・・“仕事”・・かしら・・・」
肩のあたりで櫛を止めた私は、それを鏡台の上に置いた。
コトンという音が、私以外に誰もいない部屋に静かに響く。