マ王の花嫁 
「おまえは、俺がいなくて寂しいんだろう?だから一人ではなく、俺と一緒に寝たいと、素直に認めろ。マイ・ディア」
「私はあなたと一緒には寝ません!大体、寂しくもないし!私は、一人で寝た方が・・・・・・いいんです」

・・・そうだ。
だって、もし、また夢を見たら・・・いや、王と一緒なら、もしかしたら夢を見る事無く、見ても思い出せない程、ぐっすりと眠れるかも・・・でも、馬車でのあの時は、偶然だったのかもしれない。寝不足が重なっていたし・・・。

急に威勢の良さを失って、言葉無く考えている私を、ライオネル王がじっと見ていることに、やっと気がついた。

「どうした、マイ・ディア」と言いながら、右手を上げて一歩近づいたライオネル王を止めるように、私は一歩後ずさった。

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