マ王の花嫁
「はい。ライ王様は周囲の憶測をものともせず、自分の信念を貫く強さがあるが故に、“魔王”と呼ぶ者もいますが―――それも、畏怖と恐れの両方ありますが―――同時に、自らをわざと孤独に追いやると言いますか・・・。王子として、そして今は王としての威厳を保つためかもしれませんが。とにかく、誰にも近寄らせないバリアみたいなものを、常に広範囲に張り巡らせているようなところがあって。そして、どこか冷めた目で、御自身とこの世界を見ている部分もあるように思えて。それでいて、いつも民の幸せを優先して考えているために、御自分の事は常に後回し状態で。でも、貴女様との婚姻が決まって以来、何かと貴女様の事を気遣われるようになって」
「え?という事は・・・私がロドムーンに来る前から、って事?」
「え?という事は・・・私がロドムーンに来る前から、って事?」