マ王の花嫁 
24
途端に皆の笑い声が止まり、馬車内に緊張した空気が走る。
レイチェルとマーシャルは、いつでも抜けるように、剣の柄に手を置いた。
そして油断なく辺りを見回す。
ライオネル王は、鷹揚に座っているまま、そして私の手を繋いだままだ。

「何かって・・・俺、何も見えないし、感じないけどなぁ」
「えっと、敵とか危険なものじゃなくて」

俯き加減で私が感じるままに呟くと、レイチェルとマーシャルは、抜こうとしていた剣から手を離した。

「小さく・・・あっ!馬車を止めて!」
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