マ王の花嫁 
「でもライ王。ギータどうします?このまま一緒に連れて行ってもいいんですか?」

至極もっともなマーシャルの疑問に、思わず私の体が強張る。
私の膝に載っているギータも、ギャンギャン吠え始めた。

「ライオネル様。この子、あまり構ってもらえなくて・・・それで寂しがってて。私たちの言う事はちゃんと聞くから。だからお願いします、この子を返さないで。私たちの所にいさせてください」
「・・・おまえがそこまで言うのなら良かろう。パトリシアの所へ返しても、またこいつは脱走する可能性が高い」とライオネル王が言うと、ギータは元気よくキャン!と吠えた。

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