マ王の花嫁 
「・・・あんなに大きくて重そうな鎌を、いとも簡単に扱うなんて・・・。王がおっしゃったとおり、私には無理だわ」と私は言いながら、稲を刈るライオネル王の姿を目で追う。

いつの間にかブラウスも脱いで、あらわになっている、ライオネル王の逞しい上半身―――背中を含めた―――が、鎌を上げる時、刈る時に躍動する二の腕の筋肉の動きが、遠目からでもよく分かる。

・・・ライオネル王は筋肉つき過ぎている、なんて全然思わないし。
だから恐れをなすなんて・・・それよりも、度々目で追ってしまう自分をどうにかしなければ!

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