マ王の花嫁

「貴女はスラッとした細身の体型をしているし、生まれ持った気品もありますから、小綺麗なドレスを着て、何も言わずに佇んでいれば、立派な淑女（レディ）に見えるけれど・・・ダンスの素養は破滅的だわね」
「う・・・。木登りなら得意なんですけど」
「木登りはダンスではありませんよっ！」
「あぁそうでした！えっと、ポルカならかろうじて・・・」
「そんなことでは社交界デビューはできませんよっ！」
「私は社交界デビューなんてする気はありません！」

大体、社交界デビューをする歳は、とうに越しているというのに・・・。

「あぁ嘆かわしい・・・でも、不可能を可能にすることがワタクシの役目っ！さあ！やる気を出して！また練習を始めましょう！」
「あ・・・はぃ」