マ王の花嫁 
28
辺り一面に広がるこれは・・・血?
全てライオネル様から流れ出ている血だ・・・!

あぁ何て事!
ライオネル様が脇腹を刺されている!

私は自分に血がつくのも構わず、地面に倒れているライオネル王を、必死に抱き起そうとしていた。

『・・・逃げろ・・・』
『ら・・ライオネル、様・・?』
『走れ・・ここから、逃げるんだ。早く・・・!』
『いや。嫌です!あなたを置いて行くなんて、そんなことできな・・』
『行け。早く・・・行け!おまえは・・生きるんだ・・』
『ライオネル・・・』
『生きろ・・おまえは・・・生きるんだ・・・』
「・・・・・・!!!」

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