マ王の花嫁 
ガバッと上体を起こした私は、ウルフを起こさないよう、声を押し殺して涙を流した。

・・・またあの夢を見てしまった・・・。
しかもあの夢は、回を追う毎に鮮明になっていく。
まるで、ライオネル王が初めて私の夢に出てきた時と同じ・・・。

という事は、ライオネル王は、近いうちに死んでしまうのだろうか。
誰かに殺されてしまうの?

一体私は、どうすれば良いの・・・?

少しでもライオネル王を近くに感じていたいという私の想いが、無意識にそうさせていたのか、私はベッドから下りると、布団を持って、扉の近くの壁へ行った。

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