マ王の花嫁 
「おまえは食が細すぎる。おまえが痩せたとニメットが嘆いていたぞ」
「そんな事はありませんよ」
「ならば食べろ。おまえはもっと体に肉をつけた方が良い。俺は痩せ過ぎた女は好きではないからな」
「それは私の事がますます嫌いだと、遠回しに言っているのですか」
「・・・何故そうなる」
「あークイーンッ!座ってくださーいっ!」
「私のように“痩せ過ぎた女”が好きではないという事は、私よりももっとふくよかで、コルセットでウエストを締め上げる必要もないくらい、丸みとくびれがあるような、つまり、グラマーな体型の女性の方が好きだと、貴方は言いたいのでしょう?食欲の有る無しに関係なく、私は元々こういう、くびれなどない体型ですから。貴方に御手間を取らせなくて丁度良かったという事ね」
「どういう意味だ」
「これを機にもっと私の事を嫌いになれば良いじゃないって意味よっ!」
「何だと!?」

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