マ王の花嫁
幸い、肖像画は色塗り作業だけだった事もあり、それからすぐに終わった。
バーバラ様お気に入りの花壇の一角へ直接行くより、庭園内のあちこちを見たかった私は、ライオネル王の案内を断って、王宮内の庭園を散策するように、一人で歩いていた。
肖像画を描くために着ていたベージュのドレスを脱ぎ、ぎゅうぎゅうにウエストを締め上げるコルセットも外した今は、白いブラウスと、瞳の色に合わせた青いスカートを着ている。
あぁ、何て解放的・・・やはりドレスもコルセットも、私には窮屈だわ!
・・・でも、コルセットをすれば、少しは私も胸が豊かに見えるはずだし、その分ウエストもギュッと締まるし。
その方がライオネル様にとっては好みの体型になるのかしら・・・。
なんて考えていた矢先、右の方からキャンキャンというウルフの吠え声が聞こえてきた。
つられるようにそちらを見ると、ウルフは庭師と侍女たちと一緒に遊んでいるようだ。
彼らの足元を軸に、グルグル駆け回っているウルフは、とても楽しそうだ。
全身で「嬉しい!」と言っているのが、私にまで伝わってくる。
つい笑顔になった私がそちらの方へ行こうとした時。
「王妃様」とサーシャに呼び止められた。
バーバラ様お気に入りの花壇の一角へ直接行くより、庭園内のあちこちを見たかった私は、ライオネル王の案内を断って、王宮内の庭園を散策するように、一人で歩いていた。
肖像画を描くために着ていたベージュのドレスを脱ぎ、ぎゅうぎゅうにウエストを締め上げるコルセットも外した今は、白いブラウスと、瞳の色に合わせた青いスカートを着ている。
あぁ、何て解放的・・・やはりドレスもコルセットも、私には窮屈だわ!
・・・でも、コルセットをすれば、少しは私も胸が豊かに見えるはずだし、その分ウエストもギュッと締まるし。
その方がライオネル様にとっては好みの体型になるのかしら・・・。
なんて考えていた矢先、右の方からキャンキャンというウルフの吠え声が聞こえてきた。
つられるようにそちらを見ると、ウルフは庭師と侍女たちと一緒に遊んでいるようだ。
彼らの足元を軸に、グルグル駆け回っているウルフは、とても楽しそうだ。
全身で「嬉しい!」と言っているのが、私にまで伝わってくる。
つい笑顔になった私がそちらの方へ行こうとした時。
「王妃様」とサーシャに呼び止められた。