マ王の花嫁
「これだと魔王の体にギリギリ効く量くらいしか作れないかもしれない。でも、何もないよりかはマシでしょ?」
「あ・・ええ、でも・・」
「今夜作って明日の朝あなたにあげる。私たちもこれ以上ここにいるとバレる可能性が高いし。これが最後のチャンスだと思って、必ず成功させなさいよ」
「わた・・・私、ライオネル王を殺す事は・・・やっぱりできない」
「じゃあ私が殺されても良いの?」
「それはっ・・・!」
「それに村の人たちも。あそこには私の家族もいるのよ。ねえ、命を秤にかける必要はないし、“できない”じゃなくて、やるしかないの。私たちに残された道は、それしかないのよ」
「・・・分かってる」
「だから一日も早く事を済ませて、サッサと退却すれば良かったのに、あなたったら・・・殺さなきゃいけない相手に恋をしちゃって」
「・・・は?私はそんな・・・」
明らかに狼狽える私を見たサーシャは、ハァとため息をつくと、一言、「愚かね」とだけ呟いて、サッサと歩いて行ってしまった。
「あ・・ええ、でも・・」
「今夜作って明日の朝あなたにあげる。私たちもこれ以上ここにいるとバレる可能性が高いし。これが最後のチャンスだと思って、必ず成功させなさいよ」
「わた・・・私、ライオネル王を殺す事は・・・やっぱりできない」
「じゃあ私が殺されても良いの?」
「それはっ・・・!」
「それに村の人たちも。あそこには私の家族もいるのよ。ねえ、命を秤にかける必要はないし、“できない”じゃなくて、やるしかないの。私たちに残された道は、それしかないのよ」
「・・・分かってる」
「だから一日も早く事を済ませて、サッサと退却すれば良かったのに、あなたったら・・・殺さなきゃいけない相手に恋をしちゃって」
「・・・は?私はそんな・・・」
明らかに狼狽える私を見たサーシャは、ハァとため息をつくと、一言、「愚かね」とだけ呟いて、サッサと歩いて行ってしまった。