マ王の花嫁 
さっき見たあの夢で、“私が”剣を持っていた。
恐らくあれで、ライオネル王は刺されたはず。

周囲に人は誰もいなかった。
という事は・・・私が・・・。

私が、ライオネル王を刺し殺す・・・?

なんて、そんな事ありえない!
あってはならない・・・!

自分が見た夢を否定しながら、ただ泣くばかりの私に、ライオネル王は「いいんだ」と言ってくれた。

「大丈夫だ、マイ・ディア。おまえの事は俺が護る」
「うっ。ううぅ・・・」
「今夜はここで・・・俺の傍でぐっすり眠れ」

そうライオネル王に言われると、何故か大丈夫だという気になる。
それに、王の温もりを感じると、私は何故か・・・とても・・安堵する・・・。

ライオネル王の逞しい腕を枕にし、王の熱い胸板に頬をつけて泣いていた私は、いつの間にか眠りに落ちていた。

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