マ王の花嫁 
「あ・・・そう、ね。ところで、エイリークとライオネル王は、幼少の頃から親しくしているのよね?」
「はい、そうです。なので王の事は、私もそうですね・・知っている方だと思います。ああ見えて王は意外と繊細な御方でして。自分が強引すぎる方法で貴女様を娶ってしまったのではないかと、かなり気にしていらっしゃるようです」
「まあそれはー・・確かに、強引というか・・・そうだけど、でも王族の結婚というのは、そもそもそういうものでしょうし」
「もしかしたら王は、貴女様とそれ以上の絆を結ぶことを望んでいるのかもしれませんよ」

そうヴィーナに言われた私は、無性にライオネル王に会いたくなった。

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